偽りの希望などというものは存在しません。言葉のうえでもそれは矛盾しています。
しかし、偽りの絶望は存在します。
100年ものあいだ、脳障害児たちは閉じ込められ、忘れられた存在でした。人間能力開発研究所は、あらゆる脳障害児は、健常になるために戦うチャンスを手にするだけの価値のある人間であると考えています。
人間能力開発研究所は、脳障害のあるわが子に戦うチャンスを与えるために必要な知識を、お母さん、お父さんたちに提供することを使命としています。
さらに人間能力開発研究所は、この世に生まれてくるすべての子供は、知性面、身体面、社会面で優秀な能力を身につける権利をもっている、と提唱しています。
人間能力開発研究所は、子供にとっていちばん大切な教師は、その子の親であると確信しています。母親や父親が、脳はどのようにして成長するのか、なぜそのように成長するのかを理解したならば、子供にとって最高の教師になるのです。
かつては、脳の成長は固定されたものであり、変えることはできないと考えられていました。しかしこの研究所では、脳の成長は、変化を続ける動的なプロセスであることを証明してきました。
このプロセスは動きを止めることもあります。非常に重度の脳障害の場合がそれにあたります。このプロセスは進み かたが遅くなることもあります。中度、あるいは軽度の脳障害の場合がそれにあたります。しかし何よりも重要なのは、このプロセスは進行を速めることもでき るということです。
脳の成長が秩序だったものであることを認識したうえで、視覚、聴覚、触覚の刺激をさらに増していけば、脳の成長のプロセスを速めることができるのです。そうした刺激の頻度、強度、継続度を増していくことによって、脳の成長のスピードを速めることができます。
また、運動能力、言語の発達、手の機能などを発揮させるための理想的な環境を与え、理想的な環境のなかでそれらの機能を使う機会を最大限に与えることによって、成長のスピードをさらに速めることができます。

学習は喜びに満ちたプロセスです。
子供は学ぶことが大好きです。正直に、事実に基づいて、楽しく教えるならば、子供たちはありとあらゆる物事を学びとることができます。
教えることの効果を望むならば、教えることそのものが楽しいことでなくてはなりません。
自分の子供のことを誰よりもよく知っているのは親であり、子供を誰よりも愛しているのも親なのです。親は、自分の子供にとって、もっとも優れた教師です。
親は問題の種ではありません。親は問題への答えです。